【トヨタ カローラ 新型試乗】余裕と瞬発力の1.8ガソリンNAエンジン…片岡英明

トヨタ・カローラ新型
トヨタ・カローラ新型全 15 枚

ノーマルモードでも十分、スボーツモードを選べばさらに

トヨタ『カローラ』新型のガソリンエンジンは、1.2リットルの直列4気筒DOHC直噴ターボと、『カローラフィールダー』から譲り受けた1.8リットルの2ZR-FAE型直列4気筒DOHCを設定する。

【画像全15枚】

直噴ターボエンジンには6速MTだけの設定だから主役は1.8リットルエンジンだ。最高出力は103kW(140ps)/6200rpm、最大トルクは170N・m(17.3kg-m)/3900rpmを発生し、トランスミッションは無段変速機のCVTを組み合わせた。

先代のセダンは1.5リットルだったから、市街地でも高速道路でも「プラス300cc」のトルクの余裕を感じ取ることができる。このエンジンは瞬発力が鋭く、スタートダッシュも力強い。しかも連続可変バルブリフト機構のバルブマチックだから、中速域でもパンチのある加速を披露した。追い越しでもキレのよさを感じる。スムーズさと伸びのよさ、軽やかさも特筆できる美点にあげてよいだろう。ノーマルモードでも十分な実力派だが、スボーツモードを選べば、さらに活発な走りが可能だ。

ただし、不満もいくつかある。最新モデルなのにアイドリングストップが装備されていないのは納得できないところだ。この割り切りの設計姿勢は、世界のカローラなのに情けないと思う。静粛性の高いハイブリッド車に乗った後だったから、信号待ちなどでストレスが溜まった。また、コンパクトクラスのファミリーカーだが、パワーシートやパドルシフトが装備されれば、さらに魅力を増すはずだ。

ハンドリングも素直だった。新世代プラットフォームのTNGAとなり、ストラットとダブルウイッシュボーンのぜいたくなサスペンションをおごっている。ブレーキも前輪にベンチレーテッドディスクを配した4輪ディスクだ。ステアリングを握ると、狙った通りに操ることができる素直でスッキリとしたハンドリングが好ましい。16インチの55タイヤでも優れた接地フィールを見せている。コーナーでは自然なロール感に加え、コントロールのしやすさが際立っていた。タイヤを上手に履きこなし、リアの接地フィールもいいから軽やかにクルマが向きを変える。とくにセダンはリニアで、直りもいいなど、好印象だ。

高速走行やコーナリングで印象がいい

新型カローラは、低速よりも高速走行やコーナリングで印象がいい。荒れた路面を駆け抜けても姿勢の乱れは少ないし、収束も早かった。また、乗り心地がいいことも驚きのひとつだ。ストローク感のあるしなやかな乗り味を売りにし、ダイレクトにショックが伝わってこない。とくに16インチタイヤはハンドリングと乗り心地の妥協点が高く、タイヤからの不快なノイズや振動も気にならなかった。最小回転半径は17インチタイヤを履くハイブリッド車と同じ5.3mだが、取り回しはラクだ。

キャビンは、インパネ周りを中心として質感が大きくアップしている。また、フロアが下がったから、セダンでも着座位置は先代より低くなった。そのためスポーティな味わいが強い。後席も不満のない広さを確保し、座り心地もいい。だが、サイドシルは高さがある。セダンはルーフも傾斜しているので乗り降りのときに頭の位置を気にした。セダンもツーリングも、トランクとラゲッジルームは不満のない広さだ。かさばる荷物も積みやすかった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

筆者筆者片岡英明│モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員

《片岡英明》

片岡英明

片岡英明│モータージャーナリスト 自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

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