昨年の運転免許返納者が過去最多、新車販売にも黄信号[新聞ウォッチ]

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昨年の運転免許返納者が過去最多、新車販売にも黄信号[新聞ウォッチ]
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気になるニュース・気になる内幕。今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析する新聞ウォッチ。…………

きょうも全紙の1面トップが、新型肺炎関連の記事。読売は横浜の大黒ふ頭沖に停泊したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で、乗客乗員約3500人を対象とした大規模な検疫を始めたという情報。

毎日は中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の死者が、中国で361人となり、2003年に大流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)による中国の死者349人を上回ったと報じている。

また、朝日、産経、東京、日経の4紙は春節連休明けの上海株式市場が、前営業日に比べ、約7.7%下落して取引を終えたことなどから「業績下方修正拡大の懸念」(朝日)や「武漢、車・ハイテクの中核、中国戦略都市機能不全、経済打撃全土に」(日経)などと、「経済減速」の懸念を伝えている。

日本でも大手百貨店の免税売上高が大幅に減少、3月末までに日本を訪れる予定の中国人旅行者のうち、少なくとも約40万人がキャンセルする可能性があることも取り上げている。

「新型肺炎」の記事からも目が離せないが、自動車業界にとって気掛かりなのは、運転免許証を自主返納したドライバーが昨年1~11月末に全国で計54万4564人(暫定値)に上り、過去最多だった2017年(42万3800人)をすでに大きく上回ったことではないだろうか。

警察庁のまとめで判明したのをきょうの読売が社会面で報じている。このうち、75歳以上が58.7%(31万9543人)を占めたそうだが、昨年4月に東京・池袋で起きた高齢ドライバーによる暴走事故などが影響し、増加につながったものと分析している。

クルマ離れは若者ばかりでなく、高齢者にも及んでおり、「今年の新車販売は500万台を維持する見通し」など楽観論を唱える有識者もいるが、前年割れが続く中で、現実はそんなに甘くもないようだ。

2020年2月4日付

●新型肺炎、大型客船全3500人再検疫、感染者一時乗船、横浜着岸せず(読売・1面)

●中国人40万人訪日中止か(読売・1面)

●障害物なくても急加速抑制、踏み間違い事故防止、トヨタ夏発売(読売・7面)

●免許返納最多54万人、昨年1~11月、75歳以上が約6割(読売・31面)

●春節明け上海株急落、業績下方修正拡大の懸念、新型肺炎(朝日・1面)

●ゴーンショック法廷「外」沈黙破った検察(朝日・31面)

●新型肺炎、中国死者SARS超え、57人増え361人(毎日・1面)

●夢の自動運転開発進む(毎日・22面)

●パナ売上高5.4%減、米中摩擦で中国需要低迷、4~12月期(産経・11面)

●としまえん閉園へ「ハリポタ」テーマパーク建設(東京・1面)

●レクサス販売最高の76万台(東京・7面)

●EVモーターに2000億円、日本電産、中国で投資増額(日経・1面)

●新車販売、増税影響響く、1月国内11%減、4か月連続マイナス(日経・13面)

●三菱電機、営業益10%減、4~12月期、FA機器振るわず(日経・17面)

《福田俊之》

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