ボルボのミドルサイズSUV『XC60』。スケーラブル・プロダクツ・アーキテクチャというボルボの共通プラットフォームを採用し、上級クラスSUV『XC90』のイメージを踏襲した内外装。インテリアには流木をイメージした木目パネルを用いるなど、高級感が細部に宿る。
目次
- 木村社長「さらに革新的な進歩を遂げた」
- 安全性向上、3つのステアリングサポート機能を新搭載
- 【試乗】その個性と高級感。これこそ新型の売りである…中村孝仁
- 困難の末に生まれたこのクルマは最も満足感のあるクルマでもある…ボルボデザインVP
- 【ディーゼル 試乗】重量級ボディとディーゼルの相性はかなりいい…井元康一郎
- 安全装備強化など一部仕様変更 価格は15万円アップ
- 【PHEV 新型試乗】最上級グレードにふさわしい走りのPHEV…島崎七生人
- XC60/XC90、48Vハイブリッドパワートレインを導入…634万円より
- 【48Vハイブリッド 新型試乗】マイルドハイブリッドのXC60は「優しげな意識高め」入門車だった...南陽一浩
木村社長「さらに革新的な進歩を遂げた」
ボルボ・カー・ジャパンは10月16日、全面改良したミッドサイズSUV『XC60』を発売した。内外装を一新したほか、ステラリング操作を支援する新たな安全機能を標準装備したのが特徴。価格は599万~884万円となっている。
ボルボ・カー・ジャパンの木村隆之社長は同日都内で開いた発表会で「エクステリアやインテリアもドイツ車や日本車にはない、北欧・スウェーデンらしさを表現したクルマに仕上がっている」と新型XC60を紹介。
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安全性向上、3つのステアリングサポート機能を新搭載
ボルボ・カー・ジャパンは、2代目となるミッドサイズSUV、新型『XC60』を10月16日より発売した。
新型XC60は、最新のテクノロジーを活用して、乗員のみならず、車外の人をも守る16種類以上の先進安全・運転支援機能「インテリセーフ」を標準装備。3つのステアリング・サポート機能が新たに標準搭載となった。
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【試乗】その個性と高級感。これこそ新型の売りである…中村孝仁
スケーラブル・プロダクツ・アーキテクチャと呼ばれる、ボルボの共通プラットフォームを使った60シリーズがついにデビューした。『XC60』である。
XC60は世界的に見るとボルボで最も売れているモデル、言わば看板車種である。それだけにモデルチェンジは気を使ったと思う。ただ、結論から行くとこのセグメントのモデルとしては最も気にされる高級感が漂い、見た目も作りもそのセグメントに相応しいものに進化したように思えた。
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困難の末に生まれたこのクルマは最も満足感のあるクルマでもある…ボルボデザインVP
日本カーオブザイヤー2017-2018を受賞したボルボ『XC60』は、コンセプトカーの『コンセプトXC』をベースに、極力そのデザインを生かすべく、開発されたという。
◇コンセプトXCから生まれたXC60
ボルボ独自のプラットフォーム、SPAの開発に乗り出した時、開発陣は「自分達のルーツに立ち返り、スカンジナビアンデザインとは何かを見つめ直すと同時に、お客様が何を求めているかということをもう一度考え直した」とは、ボルボデザインバイスプレジデントのジョナサン・ディズリー氏の弁。
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【ディーゼル 試乗】重量級ボディとディーゼルの相性はかなりいい…井元康一郎
ボルボ『XC60』は昨年10月に日本での販売が開始されたばかりの新鋭SUVで、日本カーオブザイヤー2017-2018大賞、ワールドカーオブザイヤー2018大賞をはじめ、世界で賞を総なめにしている。
実物を見ると、上位のラージクラスSUV『XC90』のイメージを踏襲するいかにもラグジュアリーなインテリア、強いテンションを感じさせるエクステリアなど、新世代ボルボの意匠性や質感が体現されており、高級SUVとしての存在感は抜群。それでいてメルセデスベンツ『GLC』やBMW『X5』より抑制的な価格であることから、欧州ではプレミアムミッドサイズSUV分野のマーケットリーダーの地位を堅持。アメリカ、日本などボルボがあまり強くなかった市場でも販売は好調に推移している。
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安全装備強化など一部仕様変更 価格は15万円アップ
ボルボ・カー・ジャパンは、ミッドサイズSUV『XC60』の一部仕様と価格を変更し、3月27日より販売を開始する。
今回の仕様変更では、「CTA(クロス・トラフィック・アラート)」に衝突回避・被害軽減ブレーキ機能を追加した。駐車スペースから後退して出発する際、リアバンパーに内蔵されたミリ波レーダーが接近する車両、歩行者やサイクリストを検知。警告音で知らせるだけでなく、新たに衝突回避または被害軽減を図るブレーキが作動する。また、車線中央を保持できるよう支援する「パイロット・アシスト(車線維持支援機能)」に、ステアリングの微振動で一時解除を知らせる新機能を追加した。
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【PHEV 新型試乗】最上級グレードにふさわしい走りのPHEV…島崎七生人
プラグインハイブリッドが登場
“ダイナミック・スウェディッシュSUV”が謳い文句の『XC60』。実はグローバル市場でもっとも販売台数の多いボルボ車であり、日本でも、直近で登録が本格化した『XC40』に台数上は追い越されはしたものの、XCレンジ3車の中では 初代の登場以来、高人気のモデルである。
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ボルボ XC60 T8 TWIN ENGINE AWD INSCRIPTION
XC60/XC90、48Vハイブリッドパワートレインを導入…634万円より
ボルボ・カー・ジャパンは、ボルボ初となる新開発48Vハイブリッドパワートレイン「B5」をXC60およびXC90に追加し、4月23日より発売。また、限定車「XC90 B5 AWD ノルディックエディション」 を設定し、同日より販売を開始した。
B5パワートレインは、ISGM(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター・モジュール)により、回生ブレーキで発電した電力を48Vリチウムイオンバッテリーに蓄電。エンジンの始動や動力補助を行う。また、スターターモーターの代わりにISGMでエンジンを始動することで、アイドリングストップ後の再始動時におけるノイズやバイブレーションを低減する。
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【48Vハイブリッド 新型試乗】マイルドハイブリッドのXC60は「優しげな意識高め」入門車だった...南陽一浩
マイルドだけど意外なほど主張してくるハイブリッド
アイドリングに毛の生えた程度のアクセルの踏み具合だというのに、下からニュルッとした、妙に滑らかなトルクの上乗せが感じられる。
地下駐車場を出る際の螺旋状の登り坂アプローチで、早々に驚かされた。地上に出てから市街地のストップ&ゴーでも、この少し上ずるような力強い加速フィールは、さりげなく、だがはっきりと伝わってくる。マイルドだけど意外なほど主張してくるハイブリッド、それが「B5」と名づけられたボルボの新しいパワートレインで、今回の試乗車はXC60だ。