三菱の新型ハイトワゴン『eKワゴン』は、SUVテイストのデザインを持つ兄弟車の『eKクロス』と比べ、プレーンなエクステリアデザインを持つ。先代で課題とされていたトルク不足の改善や安全装備の追加など、正常進化を果たした。
目次
CUTEさは共通ながら、BEASTとCHICに作りわけ
三菱から発売された新型軽自動車、『eKワゴン』と『eK X(eKクロス)』は、軽自動車ユーザーの購入重視点の変化から、デザインとカラーバリエーションに力を入れて開発された。
見直されたパッケージング
「eKクロスは、他車とは明確に異なるSUVの方向性を持たせたタフで力強いデザイン。それに対してeKワゴンはベーシックな中にもおしゃれ感と上質感を大切にデザインした」とコメントするのは、三菱デザイン本部プロダクトデザイン部デザイン・プログラム・マネージャーの大石聖二氏だ。
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使い勝手の良さを重視したスタンダードモデルに進化[詳細画像]
約6年ぶりのフルモデルチェンジ
三菱自動車は、ハイトワゴンタイプの軽自動車『eKワゴン』を約6年ぶりにフルモデルチェンジし、3月28日から販売を開始する。
新型eKワゴンは、日常での使い勝手の良さを重視したスタンダードモデルを目指し、三菱自動車と日産自動車の合弁会社 NMKV が企画・ 開発マネジメント。新しい開発・生産プロセスのもと、プラットフォーム、エンジン、 CVTといった主要コンポーネントを刷新したモデルだ。
使い勝手の良さを重視したスタンダードモデルに進化 画像
アライアンス下で三菱らしさをアピール…商品責任者[インタビュー]
三菱から登場した『eKワゴン』と『eK X(クロス)』は、日産『デイズ』とは大きく差別化し、三菱らしさをアピールしたデザインをまとっている。先代から大きく変貌した理由について話を聞いた。
アライアンスの精神とは
----:先代eKワゴンをフルモデルチェンジするにあたり、最初に何を考えたのでしょう。
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【試乗】とにかく実用的なのが、このクルマの本領だ…島崎七生人
同時デビューの『eKクロス』に対し『eKワゴン』はシリーズ名もルックスもきわめてオーソドックス。とはいえ、決してつまらないクルマではなく、MUJIの良品のようなシンプルさ、あたりのやわらかさが持ち味だ。
とにかく実用的なのが、このクルマの本領だ。
特筆に値するのは運転席まわりの小物入れの豊富さで、助手席側は最上段のトレイ部を入れると3段、センター部分はカップホルダーのみならずトレイとそのさらに下にもポケットを装備、助手席下にはシューズボックス、助手席側ドアには車検証を収めておける専用のポケットも用意される。
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【試乗】ノンターボでも高速スイスイ…中村孝仁
NMKVによって企画され、日産によって開発が進められた、三菱製『eKワゴン』。こう書くと話がかなりややこしい。
つまり三菱eKワゴンは、NMKVによって企画され、日産が開発し、三菱が生産する日産と三菱の兄弟車というわけ。特にeKワゴンの場合、日産『デイズ』と比較して、異なっているのは実にグリルだけなのである。だから試乗会を開催しても、同じクルマを2度乗ることになるわけで、さすがにそれじゃまずいということか、日産、三菱両社は、試乗会に持ち込むクルマをきちんと棲み分けした。
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【試乗】本気でコンパクトカー水準の軽を造り上げた…齋藤聡
コンパクトカーに取って代わることのできる性能
三菱『eKワゴン』に試乗してまず感じたのは、本気でコンパクトカーの水準でクルマ造りをしていることだ。
いまや国内の販売台数の5割以上を軽自動車が占めており、ユーザーのニーズは軽自動車でありながらコンパクトカーに取って代わることのできる性能、そう合点して手加減なしに作った軽自動車ではないか。