かつて“クロスカントリー4×4”と呼ばれた憧れのランドローバー【懐かしのカーカタログ】

レンジローバー(初代)
レンジローバー(初代)全 21 枚

今でこそ多くのメーカーがSUVを用意する。が、かつて“クロスカントリー4×4”と呼ばれた頃の憧れのブランドのひとつがランドローバーだった。代表車種『レンジローバー』の初代をはじめとした、ひと頃のラインアップを振り返ってみたい。

レンジローバー(1970年)

レンジローバー(初代)レンジローバー(初代)
ローバー社初のオフロード4WD『ランドローバー』を先祖にもち、高いオフロード性能と快適性を両立させた初代『レンジローバー』が登場したのは1970年のこと。それから四半世紀、2代目にバトンを渡すまでデザイン、基本設計をほとんど変えずに生産された。

レンジローバー(初代)レンジローバー(初代)
ラダーフレーム+アルミボディ(ボンネット、テールゲートを除く)、4WD車では世界初だった電子制御エアサスペンションとトラクションコントロールなどを搭載。日本仕様で展開されたエンジンはV8の3.9リットルまたは4.2リットル。

レンジローバー(初代)レンジローバー(初代)
荘園を巡るためのコマンドドライビングポジションと呼ばれた見晴らしと視界のいい運転席、コノリーレザーの手縫いのシート、英国王室御用達の証である4つのロイヤルワラントマークなど、高貴で孤高の存在だった。日本市場において車両価格が突如300万円値下げされた(94年)エピソードも。

ディスカバリー(1989年)

ディスカバリー(初代)ディスカバリー(初代)
シャシーなど主要メカニズムに『レンジローバー』のそれを用い(フロントガラス、ドアガラスなども共用)、より身近でカジュアルな位置づけのモデルとして登場したのがこの『ディスカバリー』だった。

ディスカバリー(初代)ディスカバリー(初代)
ステップドルーフとアルパインライトと呼ばれるルーフサイドの明かり取り窓により、広々と明るい室内空間を実現。ボディタイプは5ドアと3ドアがあり(ホイールベースは共通)、5ドアは向かい合わせにセットされた折り畳み式補助シート付きの7名乗り。

ディスカバリー(初代)ディスカバリー(初代)
日本市場には91年に登場。3.5リットルのV8(4速AT、Dと3の間はフリー)と2.5リットルの4気筒ディーゼルターボ(5速MT=前進10速、後退2速)が設定された。たっぷりとしたサスペンションストロークによるオフロードの走破性の高さを誇った。

キャメルトロフィーのオフィシャルカーとしても有名。一時期、ホンダ『クロスロード』としても展開された。

ディフェンダー(1990年)

ディフェンダーディフェンダー
先ごろ最新型がデビューした『ディフェンダー』は『ランドローバー』の流れを汲むモデルで、カタログ写真(2002年2月のもの)は「110SW」だが、“110”“90”はもともと『ランドローバー』時代からのホイールベースを表す名称だった。

ディフェンダーディフェンダー
日本市場へは97年に限定車として投入されたのが最初で、断続的に90、110SWなどの各モデルが導入されている。カタログの年式では2.5リットルの5気筒ディーゼルターボを搭載し、5速MTが組み合わせられ、4チャンネルABS、4輪電子制御トラクションコントロールを搭載。

フリーランダー(1997年)

フリーランダー(初代)フリーランダー(初代)
ランドローバーのエントリーモデルとして、日本市場では2001年2月に発売された。2.5リットルのV6エンジンを搭載し、ジヤトコ製5速AT(ステップトロニック付き)の組み合わせ。当初はテールドアウインドがリモート操作で開閉可能な5ドアのほか、3ドアのキャンバストップ仕様も設定があった。

フリーランダー(初代)フリーランダー(初代)
HDC(ヒル・ディセント・コントロール)など機能も充実しており、インパネの操作系にはグローブをしたままでも扱いやすいように大型のプッシュボタンを配置。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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