リニア工事で事故再び、相次ぐ列車治安の悪化 国交相会見

坂島工区の伊那山地トンネル斜坑。
坂島工区の伊那山地トンネル斜坑。全 3 枚

斉藤鉄夫国土交通大臣は11月10日に開かれた定例会見で、リニア中央新幹線の工事現場で再び発生した崩落事故について、記者の質問に答えた。

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リニア中央新幹線では10月27日、岐阜県中津川市内の瀬戸工区にある瀬戸トンネルで、本坑への資材運搬などに使う斜坑の掘削先端の岩盤が崩落する「肌落ち」が発生し作業員1人が死亡したが、今度は11月8日、長野県豊丘村内にある坂島工区の伊那山地トンネル斜坑で発破作業中の作業員が異変に気付き避難するも、1人が土砂で右足を負傷する事故が発生した。

このような事故続きの状況について斉藤大臣は「大変遺憾に思っています」とした上で、「引き続きJR東海が施工会社に対して安全な施工を適切に指示することも含め、リニア中央新幹線の工事が安全かつ確実に実施されるよう、JR東海を指導・監督してまいります」と述べている。

伊那山地トンネルは全長約15.3kmの山岳トンネルで、このうち坂島工区では約5.1kmを担当している。同工区は、瀬戸工区の事故以来、一時工事が中止されていたが、厚生労働省のガイドラインが遵守されていたことが確認されたとして、11月1日に再開していた。しかし、今回の事故により再び中止され、JR東海や施工会社、労働基準監督署による調査が行なわれており、再開は原因究明と再発防止策が講じられた後になるという。

一方、京王電鉄(京王)京王線の事件に続いて、11月6日には東京地下鉄(東京メトロ)東西線茅場町~門前仲町間で乗客を千枚通しで脅す事件が、11月8日には九州新幹線で放火事件が発生し、列車内の治安が相次いで脅かされているが、これらについて再発防止に向けた対応状況も問われた。

対して斉藤大臣は『京王ライナー』や特急の明大前~調布間といった停車駅が少ない列車・区間を中心に警戒添乗を行なっている京王や、全路線で警戒添乗を行なっている東京メトロ、九州新幹線全列車で警戒添乗を行なっているJR九州を例に挙げ、近日中にこれら防犯対策の実情を視察し、その結果を踏まえてさらなる対応策を取りまとめると述べている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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