アルファロメオ ジュリア とその歴史が網羅された1冊

『スクランブルアーカイブ/アルファロメオジュリア』
『スクランブルアーカイブ/アルファロメオジュリア』全 17 枚

スクランブル・アーカイブ アルファロメオ・ジュリア
発行:ネコ・パブリッシング
定価:1980円
ISBN978-4-7770-2637-1

アルファロメオ新旧『ジュリア』を中心に新旧『ジュリエッタ』から、最新の『トナーレ』まで網羅した1冊が発売された。

スクランブル・アーカイブとは、1979年に創刊した『カー・マガジン』(当時は『ザ・スクランブル・カー・マガジン』)に掲載された中から選りすぐりの記事とともに、最新記事を織り交ぜて再編集したもので、今回はアルファロメオ・ジュリアを中心に特別編集されたものである。

通常雑誌というものは、様々なメーカーの多くのクルマを網羅し記事化して1冊にまとめているので、あるメーカー、あるいはひとつのモデルに絞って読もうと思うと、これまでのバックナンバーを何冊も書棚から引っ張り出してこなければならない。しかし、スクランブル・アーカイブは、それらの主要記事に加え、さらに最新記事も掲載されているので、ある特定のメーカーやモデルを知るうえでとても役に立つものだ。

このジュリアに関しても同様で、多くのアルファロメオ好きがいま注目している最新の『ジュリアGTA』と『ジュリアGTAm』を巻頭に据え、ディテールまで写真で追いながら解説。それに伴い当然というべきか古の『GTA』もアーカイブから登場。GTAという記号性をしっかりと分からせてくれる。

また、1960年代のジュリエッタとジュリアといえばイタリアのカロッツェリアとは切っても切れない関係だ。そこで本書も“The Golden Age of Carrozzeria’s ALFA ROMEO”と題し、多くのカロッツェリア、例えばザガートをはじめ、ベルトーネ、ツーリング、ギアなどが手掛けていたことを写真とともに紹介。このページだけでもジュリエッタとジュリアに関するヒストリーとともに、関わった技師やデザイナーまでもが登場するので、読み応え十分だ。

この1冊をじっくりと読むことで、いまに至るジュリアの系譜をよく理解出来ることだろう。

なお、直販サイト、「ネコパブショップ」で購入すると、遠藤イヅル氏が描いたイラストのポストカードが付いてくる。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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