ロータス、日本市場に注力…東京オートサロン2024にてAPAC責任者に聞く

ロータス エレトレ
ロータス エレトレ全 7 枚

ロータスは東京オートサロン2024に最新モデルの『エミーラ』とBEVの『エレトレ』を出展。会場にはロータス・カーズからアジアパシフィックおよび中東地域のマーケティング&広報のヘッドも来日したので、日本市場の動向や今後の新型車について話を聞いた。

ロータス・カーズ・アジアパシフィックおよび中東地域のマーケティング&広報のヘッド、ラムジ・アタットさんロータス・カーズ・アジアパシフィックおよび中東地域のマーケティング&広報のヘッド、ラムジ・アタットさん

◆ぜひトップになってほしい重要な市場

----:ロータス・カーズのビジネスにおいて、日本はグローバルで見てどういう位置づけですか。

ロータス・カーズ・アジアパシフィックおよび中東地域のマーケティング&広報のヘッド、ラムジ・アタットさん(以下敬称略):おおよそ3位から4位ぐらいの規模です。ただ、近年はBEVが出てきましたので若干変わってきています。BEVは他の国では既に発売していますが、アジアパシフィックではまだ一部の国でしか発売されていないので、いまは公正に比較ができない状況です。

----:では日本はどのような特徴がある市場だと思われますか。

アタット:ロータス・カーズにとって歴史の長い市場で、特に歴史的なヒストリックモデルの多さは常にトップランクです。今後、プロダクトレンジがBEVに変わってきても日本市場は我々にとって大事なことに変わりません。ぜひ頑張ってトップにいってほしいと思っています。

そして日本のお客様はとにかくエモーショナルでパッションを持っており、特にスポーツカーとしてのロータスブランドに対してのロイヤリティが非常に高い方々が多くいらっしゃいます。

◆BEVでもロータス

----:そういったお客様がいる市場に対して今後BEVを投入していくわけですが、マーケティング的な視点でどういう施策を打っていこうと考えていますか。

アタット:とにかくまずはクルマをドライブしてもらいたいと思っています。クルマを運転してもらうことで、よりそのクルマのことを知っていただけますので、そういった施策は非常に重要です。そうすることで例えばハンドリングなどもロータスだとわかってもらえる仕上がりに感じていただけますので、そういったことは必要だと考えています。

----:その時にスポーツカーのロータスに乗っている人や、そこに魅力を感じた人たちにとって、例えばエレトレはかなり違いがあります。その人たちにどう訴求をするかは難しそうですね。

ロータス エレトレロータス エレトレ

アタット:確かにエレトレはこれまでのモデルと比べて全く違う製品です。SUVでありBEVですから、新しいカテゴリーのライフスタイル寄りのクルマといえるでしょう。我々としてはより広いカスタマーに向けてアプローチしていきますので、いままでのロータスのお客様だけでなく、ニューカスタマーがターゲットになります。

しかし、当然これまでのロータスのユーザーももちろん重要です。既にロータスを持っていらっしゃる方々はロータスの良さをご存じです。そういう方々はロータス以外にデイリーユースのクルマをお持ちでしょう。そこに向けてエレトレをお勧めしたいのでアプローチもしていきます。

現状我々のBEVは2つのカテゴリーがあって、エレトレと先日発表した『エメヤ』です。エレトレはファミリー向けのハイパフォーマンスSUVです。エメヤは4ドアセダンですが、よりドライバーにフォーカスした、走りにフォーカスしたクルマです。車高も低いので当然ハンドリングも良くなります。

そしてロータスは今後、これら以外のBEVも出していきます。BEVはどちらかというとファミリーフォーカスという傾向にはあり、そういったプロダクトを増やしていきたいと考えています。

----:今後のBEVもファミリーフォーカスなのですか。

アタット:いえ、BEVスポーツカーももちろん考えています。そのほかのファミリーユースのBEVであっても、ハンドリングはロータスのエンジニアリングから培われたスポーツカーさながらの運転が楽しめるクルマになるでしょう。


《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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