国内自動車メーカー11社の9月中間連結決算は、欠陥車問題で販売が低迷する三菱自動車を除く10社の売上高が増加。11社合計で、前年同期を1兆円強上回る23兆円台に達した。
利益面でも増益・黒字転換8社のうち日産自動車を除く7社が当期利益で過去最高を更新しており、唯一当期赤字となった三菱自動車の不振が一際目を引いた。
もっとも、為替相場が再び円高基調をたどっており、通期決算の波乱要因としてクローズアップされてくる可能性が否めない。
■大手3社は海外が好調
国内販売の全体需要が前年同期比1.5%減(軽自動車を除くと4.0%減)と縮小した中にあって、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダの大手3社はそろって海外での販売増を好業績につなげた。
トヨタは北米をはじめ海外全地域で販売を伸ばし、販売台数全体は356万7000台と6期連続で過去最高を更新。営業利益、最終(当期)利益のいずれも過去最高を更新した。
日産は国内販売が4.9%減と苦戦したが、ピックアップトラック『タイタン』などを中心に北米での販売が伸び、営業利益で過去最高を記録。『フーガ』『ティーダ』などの新型車で国内市場での巻き返しを図っている。
ホンダは『エディックス』『エリシオン』『オデッセイ』などで国内販売が4.5%増え、アジアで同57%増と大幅に販売台数を伸ばした。北米市場では7.7%減と苦戦したが、最終利益で過去最高を記録した。
■大手3社は海外が好調
■三菱自動車の“一人負け”の様相
■軽大手2社はいずれも当期利益で過去最高
■トラック3社は通期予想を上方修正