【2007年の10大ニュース座談会】つながって、こんがらがって

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 車の「魅力」は幻想か?

高木---5万元カーは入らないでしょう。10年ぐらい前から6000ドルカーって言っていた。

三浦---トヨタ関係を整理したい。トヨタ役員引き抜きはおもしろいんだけどね、ダイムラークライスラー分離の中でトヨタ役員引き抜きがあった。でも合わせ技はつまらなくなる。見出しのインパクトもなくなるし……。タイトルも吟味して行こう。

福田---トヨタ世界一の光と影かな。

三浦---これでトヨタ人材の引き抜きがタブーでなくなったということはあるね。社員の意識も変わるよ。出るのもアリ。

高木---国内市場低迷といいますが、こんなもんじゃないのですか?

三浦---台数が減ってるのは低迷だよ。

高木---これまでが用もないのに車を買ってたんじゃないんですか? 車の寿命が延びてるわけでしょ。

福田---車の必要なところ、地方では売れてる。だから軽自動車が売れてるんだけど、もっと奥深い“何か”があるような気がする、と。

三浦---低所得者層が増えて、そういう人が車を買えなくなっているんじゃないか。車検の期間も延びて、動く限り使い続けるのが安くなったんですよ。所得の二極分化がますます進むということだね。その割に、車の値段って安くなっていない。

高木---でもダイハツ『エッセ』がバカ売れしてるって話は聞きませんよ。だから車に対する需要が減ってるんですよ。

福田---購入は難しくないんだけど、やっぱりランニングコスト高騰でしょう。もともと車を所有する環境は良くはなかったんだけど、ここにきてガソリン高騰とかで一気に難しくなった。

高木---だから、車の魅力が落ちてきているということ。車の存在そのものがもう……。

三浦---家族で出かける時は「車に乗りたいからどこかに出かけよう」ではなくて、「行きたいところがあるから車に乗る」なんですよ。ちょっと前は「どこかに出かけよう」だけでワーイとなったのですが、今は「どこに行く」で議論ですよ。とりあえず車に乗ってから行き先を決めるというのはあり得ない。

高木---だから「車の魅力」うんぬんと言っても、市場低迷の対策にはならないのです。

三浦---海外で忙しくて国内までリソースが回らない。経営的には、リソースは回せば帰ってくるところに投入する。市場の回復を図るか、それとも市場が縮小していく中で利益が出るように構造変換をしていくのか。

高木---私は構造変換だと思うのです。

福田---メーカーが国内市場を真剣に考えるのは08年以降の課題。ただ来年以降、一瞬だけ、国内市場が伸びるチャンスがあるよ。それは消費税引き上げ前の駆け込み需要。

三浦---そのときタマがあるか。それと環境対応車とうまくかみ合えば……。

福田---F1では日本勢はふるわなかったね。ホンダもトヨタも見るものなかった。中嶋一貴F1デビューは来年に期待。

石田---スーパーアグリは完走を目標にして、それなりに頑張った。ただ、今年のF1は富士スピードウェイでの開催につきるでしょう。ネガ・ポジの両面がある。

高木---とくに帰りのバスに乗るまでの渋滞。アクセス地点と入場券がセットだったのがいけなかったと思います。サーキットから徒歩で脱出できなかったのが。

三浦---そしてインターネットで盛り上がった。行った人が開催者の不手際を世界中にネットで伝えたんだ。そしてYouTubeへの投稿動画が世界トップになっちゃった。ひとつには、予選で対応がひどかったのに、決勝でも同じことを繰り返したということがある。みんなカイゼンしてくれるだろうとトヨタを信じてた。

福田---地元への経済効果は?

石田---ありませんでした。素通りだから。自分の車でいけないから、サーキット以外どこへも行けない。

■このあたりが当落ライン
■座談会はこれでおしまいに
■東京モーターショーが盛り上がらなかった理由
■車の「魅力」は幻想か?
■並べようによっては別の意味が…

《文責:高木啓》

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