ホンダの代表車種の一つである、『シビック』シリーズ。2017年に登場した10代目は、ハッチバック、セダン、そして「タイプR」の3タイプをラインナップ。高次元の運動性能を実現するプラットフォームを新開発し、Cセグメントトップクラスの操る喜びを目指した。
ハッチバックとセダンはマイナーチェンジを受け、現在はブラッシュアップされたモデルが販売。タイプRのマイナーチェンジに合わせ、軽量化を施したリミテッドエディションも登場した。
目次
- 開発責任者「一切妥協せず、OTOKOMAEを合言葉に開発」
- シビックタイプR、開発責任者「目指したのは究極のFFスポーツ」
- 【セダン 試乗】ああ、ツメが甘い。このあたりがホンダの限界なのか…岩貞るみこ
- 【ハッチバック 750km試乗】ひとことで言えば、動的質感の一点豪華主義
- 熟成のマイナーチェンジ…東京オートサロン2020[インタビュー]
- タイプR 改良新型、変わったところはここだ!---限定仕様も登場
- タイプR、シビックの血は操る歓び…商品企画[インタビュー]
- タイプR 改良新型、サーキット走行性能を追求、価格は475万2000円
- 【タイプR リミテッドエディション 鈴鹿試乗】久しぶりに“ホンダのホンキ”を見た…佐藤久実
開発責任者「一切妥協せず、OTOKOMAEを合言葉に開発」
ホンダは10代目『シビック』シリーズを9月29日から日本国内で販売を開始すると発表した。開発責任者を務める本田技術研究所四輪R&Dセンターの松本英樹主任研究員はCセグメントトップクラスの操る喜びを目標に掲げ、『OTOKOMAE』を合言葉に開発にあたったと語る。
Cセグメントトップクラスの操る喜びを目標にしたことについて松本主任研究員は「この極めて高い目標を掲げた理由は2つある。ひとつは世界のCセグメントの競合車の飛躍的な進化に対する危機感。もうひとつは近年のシビックは保守的になったのではないか?というお客様の生の声」と明かす。
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シビックタイプR、開発責任者「目指したのは究極のFFスポーツ」
ホンダは全面改良した『シビック・タイプR』を9月29日から日本国内で販売を開始すると発表した。価格は450万360円。
シビック タイプRの開発責任者を務める本田技術研究所四輪R&Dセンターの柿沼秀樹主任研究員は「目指したのは究極のFFスポーツ。FFスポーツカーとしてありたい運動性能を徹底的に突き詰める中でクルマとしての基本性能を飛躍的に進化させた。これによりサーキットパフォーマンスをさらに磨き上げるとともに一般公道でのグランドツアラー性能を大幅に高めることが可能となった」と語る。
シビックタイプR、開発責任者「目指したのは究極のFFスポーツ」 画像
【セダン 試乗】ああ、ツメが甘い。このあたりがホンダの限界なのか…岩貞るみこ
日本市場でこのサイズのセダンに、存在価値はあるのか。いつもそう思っている。ハッチバックより荷物は載らない。車内は狭い。ボディラインが把握しにくく車庫入れがしにくい。なにせ、たたずまいそのものがジジ臭い。しかしながら、あら?『シビックセダン』のデザインは悪くない。
(顔はともかく)真ん中から後ろへと続く屋根のラインはクーペのように美しい。いやいや、惑わされるな。このクーペのようなカタチだとほらね、後席に入ろうとすると屋根が低くて頭をぶつけるのだ。デザイン性と実用性は必ずしも一致しない。ただ、後席に座ると天井は高く、170cmの身長でもゆとりがある。足元も広い。ふむ、座り心地は悪くない。つまりは、いいの? 悪いの? どっちなの。揺れに揺れる女心である。
【セダン 試乗】ああ、ツメが甘い。このあたりがホンダの限界なのか…岩貞るみこ 画像
【ハッチバック 750km試乗】ひとことで言えば、動的質感の一点豪華主義
ホンダのCセグメントコンパクト『シビックハッチバック』で約750kmツーリングする機会があったので、インプレッションをリポートする。
シビックハッチバックの長所と短所
5ドアボディの現行シビックハッチバックが発売されたのは2017年9月。同時に発売されたセダンが日本製であるのに対して、このハッチバックはイギリス製。本国ではおとなしいモデルも発売されているが、日本に入ってくるのは最もスポーティな仕様のみである。
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熟成のマイナーチェンジ…東京オートサロン2020[インタビュー]
ホンダは東京オートサロン2020において、『シビック』のマイナーチェンジモデルを公開した。発売は1月23日から。会場においてその改良ポイントなどを開発責任者に話を聞くことが出来たので、レポートする。
シビックのありたい姿を求めて
今回のマイナーチェンジのポイントについて、本田技術研究所四輪R&Dセンター第10技術開発室技術企画ブロック主任研究員の松井充さんは、「ハッチバックはもともとあったスポーティさにさらに上質さを加えた。セダンは現在の質感にスポーティーさをもう少しプラスした」と説明。
熟成のマイナーチェンジ…東京オートサロン2020[インタビュー] 画像
タイプR 改良新型、変わったところはここだ!---限定仕様も登場
2017年に発表された現行のホンダ『シビックタイプR』が3年の時を経て、2020年モデルにマイナーチェンジされた。事前説明会の内容をベースにどこが変わったか紹介する。
ホンダというと、このところ軽自動車やミニバン、SUVばかり好調で(ホンダに限ったことではないが)、ピュアスポーツの元気がない、とストレスが溜まっているファンも少なくないのではないだろうか。『NSX』のようなスーパーカーモデルはあるが、ホンダのDNAは、だれもが楽しめるホットハッチではないか。「シビック」である。
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タイプR、シビックの血は操る歓び…商品企画[インタビュー]
1月にマイナーチェンジしたホンダ『シビック』。そして夏ごろには「タイプR」が投入される予定だという。そこで今回、商品企画サイドからタイプRを開発するに際し何をどう考えたのかについて担当者に話を聞いた。
育てていこう
まずは商品企画としてどのような考えのもとに、シビックタイプRの開発はスタートしたのだろうか。本田技研工業商品ブランド部商品企画課の齋藤文昭さんは、「2017年に発売したモデルが世の中にしっかり受け入れられたという確信のもと、お客様が求めていることをどこまで超えられるかを開発陣と一生懸命話をした。そのうえで、その期待を超えたシビックタイプRを“育てていこう”という姿勢を打ち出すことにした」と話す。
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タイプR 改良新型、サーキット走行性能を追求、価格は475万2000円
ホンダは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大の影響で発売を延期していた『シビックタイプR』改良新型を10月9日より発売すると発表。また、スポーツ性能を追求した『シビックタイプRリミテッドエディション』を11月30日より国内200台限定で発売する。
今回のモデルチェンジでは、前後バンパーをよりスポーティさを際立たせたデザインにするとともに、エンジンの冷却性能を向上させるなど、サーキット走行性能をさらに追求。また、安全運転支援システム「ホンダセンシング」を装備し、「操る喜び」と「安心してどこまでも走り続けたくなる性能」を両立させた。
タイプR 改良新型、サーキット走行性能を追求、価格は475万2000円 画像
【タイプR リミテッドエディション 鈴鹿試乗】久しぶりに“ホンダのホンキ”を見た…佐藤久実
11月半ば、鈴鹿サーキットで『シビックタイプR リミテッドエディション』の試乗会が開催された。本来、春に開催予定だったが、コロナ禍の影響で大幅に遅れ、ようやくそのパフォーマンスを体感できるチャンスを得た。
さすがホンダ、さすがタイプRのエンジン!
この日の外気温は13度。この季節としては暖かいが、空気はひんやり冷たい。市販車とはいえ、サーキット走行には注意が必要だ。しかも、足元を見ると装着タイヤは「ミシュラン・パイロットスポーツ カップ2」。かなりホンキのハイグリップタイヤ。新品かつ、冷えた状態からの走行だったため、ウォームアップラップが1周追加された。コースインしてまずは比較的ゆっくりしたペースでタイヤを温める。が、すでに手応えはしっかりしており、不安を煽るような雰囲気はない。