進化するコクピットの最先端スタイルと生成AIを搭載したエージェントシステム、矢崎総業の注目展示…人とくるまのテクノロジー展2024

矢崎総業の次世代コクピットモデル
矢崎総業の次世代コクピットモデル全 22 枚

人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMAに出展した矢崎総業のブースで注目の展示となったのが、次世代コクピットに関する新技術だった。進化するコクピットの最先端スタイルが披露された。


メーターパネルとIVIをシームレスに制御

「次世代コクピットモデル」とネーミングされたコーナーに設置されていたのはメーターパネルとIVI(イン・ビークル・インフォテインメント)の2つの画面。現在のクルマの中にもカーナビやディスプレイオーディオの画面と、液晶表示されるメーターパネルを備えるクルマは存在する。しかし従来その両者は別々のシステムとして制御されている。しかし矢崎総業の考える次世代コクピットはその両者を統合しひとつのシステムとすることで、従来は得られなかった魅力をコクピットまわりに追加することに成功したのだった。

実際に目の前でそのシステムのデモ操作をしてもらったのだが、例えばADASの画面は通常だとメーターパネルのみに表示されるものだ。しかしこの統合型のシステムであれば大型のIVI側の画面に映し出すことも可能。またカーナビ画面とそっくり画面表示を入れ替えることも可能になる。さらにライトのオン/オフ、エアコンのコントロールなどのクルマの操作に関しても大きなIVI側の画面を使ってグラフィカルにコントロールできるのも魅力と感じた。また自車の表示もカラーリングなどを自在にカスタマイズ可能、背景も好きなグラフィックを使うことができるなど、画面のカスタマイズ機能は充実している。自分だけのインフォーメーションが面を作れるのもこのシステムの魅力のひとつとなっていた。

矢崎総業の次世代コクピットモデル

そんな多彩でシームレスな制御が可能になったのにはコクピット全体の制御を司るソフトを一元化し、その上に必要なアプリを加えるというスタイルを採っているから。例えるならば、AndroidやWindowsなどのOSの上でアプリが作動しているイメージ。これをコクピットで統一しているからこそ、機能のカスタマイズも自由自在に行うことができるようになったのだ。アプリは後からも追加削除が自由にできる設計で、新しい機能を追加することも比較的容易なのもこのシステムの特徴。すでにYouTubeや音楽再生、ビデオ再生、電話などのアプリはインストールされていたが、将来的にはクルマのシミュレーションゲームをアプリ化してインストールすれば、実車のハンドルやペダルを使ってシミュレーションゲームを実戦的に(しかも愛車で)楽しむことができる可能性もある。アプリの開発次第で可能性がどんどん広がるプラットフォームと言える。

矢崎総業の次世代コクピットモデル

《土田康弘》

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