【BMW X3】ロングセラーの秘訣は? ライバル車をどう見る?…製品担当に聞く

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【BMW X3】ロングセラーの秘訣は? ライバル車をどう見る?…製品担当に聞く
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いわゆる“プレミアムコンパクトSUV”カテゴリーの先鞭をつけた存在として、幅広い層からの支持を得ているBMW『X3』。

コンパクトなサイズながらステーションワゴンクラスの荷室空間と使い勝手、通常走行時にFRに近い駆動力配分を行う電子制御4WDシステム「xDrive」によるナチュラルなステアリングフィールと高い走破性、そしてBMW自慢の直列6気筒エンジン。登場から5年近くが経ったいまでも、最新のBMWテクノロジーが凝縮されたスポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)として、X3は強烈な個性を放っている。

そのロングセラーの理由は? X3に注がれたBMWのこだわりとは? そして続々登場するライバルをどう見ているのか…? 製品を担当するマーケティングディビジョンのプロダクト・マネージャー佐藤毅氏に聞いた。

◆日本の道路事情に合ったボディサイズ

----:X3の日本市場投入は2004年6月。以後、このC/DセグメントサイズのプレミアムSUVというカテゴリーにと次々と他メーカーが参入してきましたが、いまもってなおX3が根強い人気を保っている理由はどこにあるのでしょう。

佐藤:いまでは輸入車の右ハンドル仕様は多くなってきましたが、ちょっと前までは右ハンドル仕様というとペダルの位置が右に寄っていたり、ブレーキのフィーリングに違和感があったりといったケースが珍しくありませんでした。BMWは“いかに安全に運転を楽しんでいただくか”にこだわるメーカーであり、日本の市場を考えてクルマ作りをしているメーカーです。ステアリングポジションやペダルの位置など、適正なドライビングポジションが取れるようにするための妥協は一切していません。クルマづくりにこだわりをもった姿勢がご理解いただけていると思います。また、使い勝手という意味でX3は、日本の道路事情に合ったボディサイズといえます。X3を購入いただいた方は都心部にお住まいのお客様が多く、全長4585mm・全幅1855mmという扱いやすい適度なサイズをご評価いただくことも多いようです。

----:BMW独自の技術的特徴としては、いまではすっかり採用メーカーが少なくなった直列6気筒エンジンが有名です。「ストレート6ならBMW」というイメージがすっかり定着しました。

佐藤:BMWの直6エンジンが持つ特長はレスポンスの読者ならご存じの方も多いと思います。あえて強調するなら、そのバランスの良さでしょうか。理論的に振動がない為、非常にスムーズで官能的なエンジンになっています。また、多くの最新技術を採用しており、例えばエンジンにはアルミとマグネシウムという二つの違う素材をクランクケース内部と外部に別に分けて使用し軽量化を図っています。さらに、安全面でも2008年に米国のIIHSが実施した衝突安全テストでは安全性の最高評価を獲得しています。パフォーマンスやフィーリングの面だけでなく、重量面や安全面でも最新の技術を採用することで、ドライバーズカーとしての資質を向上させました。

----:電子制御の4輪駆動システム「xDrive」についてはいかがですか。当初X3のグレード名は2.5iや3.0iという表記でしたが、2008年暮れの仕様変更でxDriveの表記が加わりましたね。このシステムをブランディングするという狙いでしょうか。

佐藤:BMWはプレミアムセグメントで1番多くの4WDシステム搭載車両を販売しているブランドです。そのxDriveという4WDシステムの認知向上を目的に、モデル名にxDriveを導入しました。この4WDシステムは、ステアリング舵角、横Gや路面情報を分析しつつ瞬時に最適な駆動力配分をおこないます。例えば、冬場に山岳地へのドライブをする方々にとってもxDriveは心強い存在でしょう。X3の走りの良さはxDrive無しでは、語れません。

走りへのこだわりはこれだけではありません。例えば、より安全かつダイナミックに走行するため、車両の重心を下げる事が重要になりますが、X3に搭載されるxDriveは、ドライブシャフトをオイルパンに貫通させることでエンジンや駆動系を低い位置に搭載し、低重心化を図っています。また、50:50の前後車両重量配分を徹底化するといったように、設計思想の根本から“BMWらしい”ハンドリングを目指し、実現しているわけです。

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《北島友和》

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