今度は教会に火炎瓶、「アラー」使用めぐり…ナジブ首相が冷静な対応呼びかけ

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシアのナジブ・ラザク首相
マレーシアのナジブ・ラザク首相 全 1 枚 拡大写真

非イスラム教徒による神を意味する「アラー」の使用の是非を巡り議論が続いている中、今度はペナン州ジョージタウンの教会に火炎瓶が投げ込まれる事件が起きた。

ナジブ・ラザク首相は国民に冷静な対応を呼びかけた。民族関係に影響を及ぼすような徴発的な行為をした場合は何らかの処分を行うという。

事件は27日未明、バイクに乗った男2人が、「アラーは偉大だ、キリストはアラーの子」と書かれた横断幕が掲げられていた教会に火炎瓶を投げ込んだもので、小規模な爆発が起きたが、火災にはならずケガ人などは出なかった。警察はすでに2人の男を逮捕している。ペナン州では事件が起こった教会を含めて5カ所の教会において同様の横断幕が掲げられていた。しかし教会側は横断幕を掲げたことを否定している。

「アラー」に関する問題の発端は、カトリック教会が2008年に機関誌で神を「アラー」と表現したことで、内務省が「アラー」の使用を禁止したことから教会が提訴。いったんは高裁で勝訴していたが、昨年、控訴裁で逆転敗訴した。判決の解釈をめぐって政府内でも意見の不一致があり、混乱、論争が続いている。

広瀬やよい

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 「強烈な需要がありそう」スバルの3列シートSUV『アセント』が今、SNSで話題に
  3. 「泥が似合うグレードを!」三菱『パジェロ』がPHEVで復活!? スクープ情報にSNS沸く
  4. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  5. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  6. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
  7. 燃えるエアフィルターに有害なブレーキも…メルセデスベンツの粗悪偽造品、2024年は150万点超を押収
  8. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  9. 三菱『アウトランダー』に初のオフロード仕様!「トレイルエディション」米2025年モデルに
  10. 大胆な2人乗りの『シエンタ』登場、空間をカスタマイズできるコンプリートカー「JUNO」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る