民族の記入欄、政府申請書類から段階的に廃止…アイデンティティ明かす必要認めず

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政府関係の書類における個人情報に関する記入欄から、「民族」を記入する項目が段階的に廃止されることが明らかになった。

ジョセフ・エントゥル・ブラウン首相府相が発表したところによると、薬剤師などの政府機関ポストや首相府職員の応募書類から応募者の民族記入欄が廃止された。就職申込書類だけでなく、低所得者向け奨学金の申込書類からも民族記入欄がなくなった。公的な申請書類などから順次、民族記入欄をなくしていく方針だ。

個人の民族的アイデンティティを明らす必要がないとの考えに基づいたもので、民族をベースに区別する必要がない場合は記入自体を廃止する。一方で、高等教育機関への入学願書などは、民族を記入する欄は維持されるという。これは、サバ・サラワク州の奥地出身者とマレーシア半島の都市部からの入学候補者に、設備の不足などが理由で成績に差があることを考慮する、差別是正措置(アファーマティブ・アクション)のため。例として、教育設備が整っていない場所の出身者が都市部の出身者よりも成績が劣る場合も大学の入学を認めることで条件を公平化するという。

千田真理子

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