マレーシアの人権状況改善見られず=人権監視NGO

エマージング・マーケット 東南アジア

人権監視非政府組織(NGO)ヒューマンライツ・ウォッチ(HRW)は、「ワールド・リポート」の中で、昨年5月の総選挙で政権与党が掲げた公約に盛り込まれた人権関連の改善公約が守られていないと批判している。

HRWのアジア局長代理フィル・ロバートソン氏は、ナジブ・ラザク首相は選挙前には法制度の改革を約束していたが、選挙後には抑圧的な法律を復活させたと指摘。抑圧的な法律が可決された他、野党の活動家が逮捕されるなど人権状況は改善していないと指摘した。与党は公約をすべて守っていないと批判している。

犯罪防止法(PCA)が昨年10月に改正され、裁判なしに最高で2年間、公共利益や安全、犯罪防止のため犯罪容疑者を拘束することが認められた。2年間の犯罪容疑者の拘束は、廃止されていた緊急措置法(EO)にも盛り込まれていた。そのため、改善とはいえないという。

HRWは、野党連合・人民同盟(PR)のリーダーであるアンワル・イブラヒム元副首相の同性愛事件について控訴の同性愛事件は政治的陰謀であると指摘。有罪判決がでた場合は20年の禁固刑だけでなく、議員資格を失うことになると指摘した。

また、マレーシアの印刷法も抑圧的であり、今後は活動家や野党政治家などを含めた国民の人権尊重のため改善に取り組むべきだとした。

千田真理子

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. デンソー・人事情報 2026年1月1日付
  2. 新型ホンダ『CR-V』発表に「おかえり!」「カッコいい」など反響、最注目の価格は…
  3. トヨタ『ハイラックス』新型、まずはディーゼルの5グレードを豪州発売…約355万円から
  4. メルセデスベンツ『GLC』新型、V8エンジンなるか!…12月のスクープ記事ランキング
  5. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  6. メルセデスベンツ、新型電動ミニバン『VLE』を2026年3月世界初公開へ
  7. ポルシェ『カイエン』新型、新世代のデジタルコックピットとAI音声操作を搭載
  8. 人気のカワサキ『Z900RS』にスペシャル仕様の「SE」登場! 価格は183万7000円
  9. 15年の時を経て、アウディ『RS6セダン』が復活! BMW M5を超えるスペックを予想
  10. 15年の沈黙を経て...アウディ『RS6 セダン』、デジタルで先行復活!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る